腰痛の症状・マッサージの施術内容について
今や国民病となりつつある腰痛症。
国民の1/6人が腰の痛みを訴えています。
マッサージによる腰痛へのアプローチ
腰痛は日本で最もポピュラーな疾患の1つで、約2,000万人の方が悩まされていると言われています。最近では老若男女問わず幅広い層にみられるようになりました。
その原因は腰椎椎間板ヘルニア、脊椎分離症・すべり症、腰椎の圧迫骨折や椎間板が薄くなってしまう椎間板症などの脊椎や椎間板 の疾患や、内臓疾患による腰痛(内臓-体性反射)など多岐にわたります。
しかし、レントゲンやMRIで脊椎を検査しても器質的変化が見られない、内臓の検査でも異常が見つからないといった腰痛が非常に多いのです。
では腰痛はなぜ起こるのか?
腰(腰椎)の周りの筋肉に原因がある場合が多いです。
腰を曲げた(前屈)状態で作業する人や、重い荷物を持ち 上げる仕事をする人は腰の筋肉に負担がかかりやすく、腰痛を発症しやすい です。またPC作業等のデスクワークに従事している人も、長時間座り続けること が多く、同一姿勢の状態が増え、結果、姿勢を支持する腰の筋肉を使いすぎに なり、腰痛になりやすいです。
また加齢や運動不足、肥満や過度のダイエットにより身体 を支える筋肉(腹筋や背筋)が弱化してしまい腰痛を発症してしまう場合もあります。
腰痛症の施術は、痛む場所(患部)の確認から始まり、炎症(熱感) の有無や痛みから逃げる(疼痛回避)為からくる姿勢の歪み、脊柱起立筋や腰方形筋など腰部周りの筋肉の張りや緊張度合の確認など詳しく問診・検査を行います。
症状、状態に合わせて指圧マッサージやストレッチ、運動療法に より筋緊張の緩和や筋力強化を図り、身体のバランスを整え、姿勢を改善することで 患部への負担を取り除いていきます。 また、生活指導や運動指導など再発防止も 行っていきます。
腰痛の『鍼灸治療』についても、あわせてご覧ください。
腰痛に関連する主な筋肉とその作用
- 脊柱起立筋群(最長筋、腸肋筋、棘筋)
- 体幹を反らせる、姿勢の維持や脊柱の安定化)
- 腰方形筋
- 腰椎の伸展・側屈 第12肋骨の下制
- 多裂筋
- 脊柱の伸展・側屈および回旋、椎間関節の保護
- 腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)
- 階段を上る、坂を上る
- 臀筋群(大臀筋・中臀筋)
- 大臀筋-股関節の外旋・伸展(特に屈曲位からの伸展)
- 中臀筋-股関節の外転・内旋・外旋(太ももを横に持ち上げる)
- 大腿四頭筋(大腿直筋、外側広筋、中間広筋、内側広筋)
- 膝を伸ばす、直立のとき膝を支える
- 下腿三頭筋(ヒラメ筋、腓腹筋)
- ヒラメ筋-足関節を底屈(背伸び)
- 腓腹筋-足関節を底屈する 膝関節を屈曲する)
- 腹筋群(腹直筋、内・外腹斜筋、腹横筋)
- 腹直筋-体幹の屈曲 腹腔内圧をあげる
- 内/外腹斜筋-体幹を前屈する 体幹を側屈する
- 腹横筋-下位肋骨を下に引く 腹腔内圧をあげる