水泳
について
水泳はケガが少ないスポーツと思っていませんか?
水泳は、道具を使わず、ぶつかり合い(コンタクト)がないので外傷の発生は少ないのが特徴です。
その反面、他の競技に比べ年齢層が若く、競泳選手は中・高生で世界の一流レベルに達することがしばしば見られます。成長と発育がもっとも盛んな時期の激しいトレーニングや使いすぎによる障害を生じることがありますが対策やケアを行うことで防ぐことは可能です。
また水泳は、呼吸器や心臓・循環器系のよい鍛錬になります。上肢や肩、上半身に比べ足腰の運動負荷があまりかからない為、高齢の方、膝の具合が悪い方や体重が重い方にはとても良いスポーツです。
水泳選手によくあるケガについて
①水泳肩
水泳肩(スイマーズショルダー)というのは、肩の関節の可動を繰り返しによって発生する故障のことです。
競泳選手にとってはタイムに関わる大きな問題となるケガです。
基本的に水の中での推進力は腕の運動によるものが大きく、トレーニングの中で発生しやすいケガといえます。
例えばクロールの場合、水中をかいた後に腕を抜き、再び腕を伸ばして水中へ入れる動きを繰り返します。肩の関節は水に入れる瞬間に内側に回転すると同時に前方に向けて一気に伸ばされます。 すると、肩甲骨にある靭帯と上腕二頭筋の腱が擦れ合い、腱への血液循環が悪化、その繰り返しによって炎症を起こし、また摩擦が強くなり最終的に肩の関節痛を起こしてしまいます。
この症状は肩や胸の柔軟性を改善することが必要です。また、体幹回旋の可動域が減少していることも考えられます。 練習をすればするほどリスクは高まるので、オーバーワーク気味の選手は特に注意が必要です。
②平泳ぎ膝
膝あるいは膝の内側部分に痛みを感じることが主な症状で、マラソン選手などが発症する「ランナー膝」と非常に似ています。
平泳ぎは、キックで水を一気に押し出し推進力を得ています。以前までは「ウェッジキック」というカエルのように足を外側に大きく広げた状態で水をキックする泳法が主流でしたが
現在は「ウィップキック」が主流です。足を広げずに真後ろにキックし、ムチのように足をしならせるスタイルです。
推進力は高いですが、膝を軸として使うため負担が大きく故障の原因となりやすいのです。
股関節内転筋などのストレッチや強化を図ることで、膝にかかる負荷の軽減が可能になります。
少年少女の場合は骨や靭帯の発育が不十分なので、筋肉トレーニングなどを過度に行うことで筋肉の破壊につながりかねないため、適度に行うかウェッジキックにする必要があります。
腰痛
腰痛も水泳でよくあるケガの一つです。
平泳ぎやバタフライでは、息継ぎのタイミングで背中を反ってしまうので、腰痛になりやすいです。クロールでも腰を痛めることがあります。
「腰痛には水泳がいい」と言われますが、水中ウォーキングなど負荷の少ない運動を選びましょう。 もし泳ぐのであれば平泳ぎは避け、バタ足もしくはゆっくりとクロールすると良いでしょう。
水泳は泳法によって日常生活にはない独特な動きをするので念入りにストレッチやウォーミングアップを行うことで、部位の緊張がほぐれ、パフォーマンスを発揮しやすくなり、同時にケガもしにくくなります。
ケガのリスクを抑えて選手生命を維持しましょう
ほかのスポーツにもいえることですが、一度ケガをしてしまうと復帰までに時間がかかってしまいます。
また、ケガをしたことがトラウマになることや、怪我の再発などフォームの変化などが問題となります。
そのため、普段からケガをしないための十分なケアが大切です。
また万が一、ケガをしてしまったとしても、その後の治療やトレーニングをしっかりと行うことで選手としての活躍を少しでも長くできるようにしましょう。
大森駅前治療院では、どこに負荷が掛かっているかを正確に捉え、その状態に合わせて治療を選択し、コンディショニングします。
ケガを早期に回復させ、復帰した後もケガをしないコンディション作りやより良いパフォーマンス向上へのアドバイスをいたします。
何か気になることがあれば、遠慮なくご相談下さい。
水泳に多いケガの場所・障害はこちら: 水泳肩、平泳ぎ膝、腰痛