アレルギー性鼻炎（花粉症）の症状・鍼灸施術について

冬から春にかけてスギ、ヒノキ、夏はブタクサ、秋はイネ科…と、今では年中花粉症で苦しむ方は少なくありません。
日本人の二人に一人が花粉症というデータもあります！

そんな思いをされた方もいらっしゃるはず…。ひどい花粉症で日常生活や仕事に支障がでる方の相談もよく受けます。
花粉症は症状が出る前からの対策が必要です。

1.花粉症治療

I型アレルギーに分類される疾患の一つです。植物の花粉が鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性のくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みなど一連の症状が特徴的な症状です。

花粉症をはじめとするアレルギーに対しての施術は大きくわけて2つあります。

・鼻の通りを良くする局所治療

・体質を変える全身治療

局所治療は副鼻腔炎と同じで、鼻汁が溜まりやすい「上顎洞」の循環改善を目的に行います。

全身治療では東洋医学的な体の見方をします。東洋医学では、体の中の水と熱、暖かくなる大気の熱がぶつかり頭部や顔面部に停滞するため発症すると考えられます。
停滞している水や熱を排泄し、血流を全身に回し、アレルゲンに適応できる免疫を活性化させる後押しをします。

体質や病症は人それぞれのため治療風景は変わりますが、脈やお腹の診察をし、写真のように手足のツボも使いながら治療をしていきます。

2.花粉症（鼻炎）に効くツボ

くしゃみ、鼻水、目のかゆみを軽減！

腸の整え免疫力アップ

3.鍼が効く理由

鍼が効く理由には①化学物質による効果　②反射による効果　の２つの理由があります。

化学物質による効果

多くの場合、血流不足による局所の酸欠が痛み・不快感を作っています。
鍼はこの酸欠を解消するためにとても有効な手段です。

鍼を打つと皮膚・筋肉に微細な傷ができます。その傷から化学物質が放出されます。これにより血管が拡張し、血液の停滞が解除されます。 すると細胞には新たなエネルギーや酸素が供給され痛みが消失するという仕組みになっています。

反射による効果

人間の体には「反射」というものがあります。
鍼治療ではツボを使い「体性-内臓反射」が起きていると考えられています。
皮膚や筋肉に体の外から刺激を入れることで、自律神経を介して内臓の動きをよくする反射です。

分かりやすい例では食べすぎ・飲みすぎの胃にかかる負担による背中の痛み。
これは内臓の疲れが自律神経を介して起こる「内臓-体性反射」です。鍼治療はこの反応を逆手にとり、皮膚・筋肉から刺激を入れて調節をしていきます。

4.花粉症治療の効果

鍼治療では「特効穴」と言われるツボを使うことによる即時効果が期待できます。
特効穴とは「この症状にはこのツボ！」というように昔から各症状に効くツボがあり、全身治療に加えていくことで相乗効果が見込まれます。
鍼治療にて、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状がすぐに落ち着くことを体感できると思います。しかし、症状の重さによって効果の出方は様々です。 治療したては症状が軽快しても、数日で戻ることもあります。続けて治療を行うことで体にいい状態を覚えてもらいましょう。 症状が重い、長年患っているという方の体質改善は数か月～数年を要することもあります。

5.副反応

鍼灸治療は薬を使った治療と比べて、副反応が少ないことが知られています。しかし、副反応が全くないというわけではありません。

・倦怠感：鍼灸の刺激によって全身の血流が促進します。刺激量によっては倦怠感や眩暈などの症状が生じることもありますが一過性のもので、半日～１日程度で落ち着きます。 これらは「好転反応」といい、体が回復方向に進む際にでる症状です。鍼灸師も患者様の体調や体力を確認し、刺激量を調節しますので、お困りのことがあれば声をかけてください。

・内出血：主に顔面部のツボを使用します。顔は他の部位よりも毛細血管が多く、内出血が見られることがあります。しかし、使用する鍼は細いものであり、内出血がでても数日で消失し、化粧でも隠れる程度になります。

6.費用・時間・着替えなど

施術費用：局所→4,840円（鍼材料費440円含む）
全身治療→7,700円（鍼材料費550円含む）
初めての方は別途初診料が必要になります。

施術時間：局所治療→約30～40分
全身治療→約60分

着替え：着替えはこちらで準備しています。