眼精疲労の症状・鍼灸治療について
視界をクリアにして仕事効率を上げましょう
眼精疲労とは
眼精疲労とは目の疲れ・痛み・充血・かすみなどの症状が現れる状態です。ひどくなると頭痛・頚肩こり・吐き気など、目以外の症状も伴い、睡眠をとっても回復しないこともあります。
眼精疲労の原因
目の使いすぎ | パソコン作業・読書・携帯・ゲームなどの日常的な使用。 |
---|---|
精神的なストレス | ストレスが強くなる・イライラ・うつ・不眠などの症状が現れる。その一つとして、眼精疲労がある。 |
目の矯正不足 | メガネやコンタクトレンズが合わない事や近視・遠視・斜視・複視など、焦点を合わせる目の調整機能が低下していることも 眼精疲労につながる。 |
目の疾患からの疲労 | ドライアイ・白内障・緑内障などの疾患から起こる疲労。 |
他の疾患からの影響 | 虫歯や歯周病・耳や鼻の病気・風邪・更年期障害 ・自律神経失調症などの疾患から起こる疲労。 |
最近では携帯やタブレットの普及が一般的になり、大人だけではなく子供まで症状を
感じることが多くなってます。
放っておくと自律神経の乱れを引き起こすため、疲れ目を感じたらしっかり治療して視界をクリアにしましょう。
東洋医学的な見方
東洋医学では目は肝と関係が深いと言われています。肝には疏泄(そせつ)作用と
蔵血(ぞうけつ)作用があります。
疏泄作用→気の巡りが全身に流れるよう調節する。感情のコントロール。
蔵血作用→血の貯蔵・血の調節
肝の経脈は目に繋がり、肝気と肝血は視覚活動を維持しています。
肝はストレスの影響を受けやすく、ストレスにより肝の働きが悪くなる事で気の巡り
が悪くなり目に血が行き届かなくなります。それにより、眼精疲労が起こります。
- 肝気上逆
- 肝の気が上昇し、頭に熱がこもった状態、エネルギーバランスの問題。
頭にある気を体幹・手足に降ろします。 - 肝血不足
- 目を慢性的に酷使し血液不足の状態、エネルギー不足の問題。
肝の気を補い肝に気血を導きます。全身疲労が強い場合は、体の気を補い、造血作用を上げて、
内臓の調子を整えることによって、仕事 やストレスに対して疲れにくい体に改善が見込みめます。
- 〇局所治療
- 緊張した目や顔の筋肉を施術し、酷使した疲れ目を癒します。
血流や神経疲労の改善が見込まれ、視界が広がったように感じる方もいらっしゃいます。 - 〇全身治療
- 東洋医学では、肝の臓器を重視し、足の親指からお腹を通り肝に至る気の流れである経路を整えます。そして、頭痛、耳や鼻の病気、自律神経の乱れなど、眼精疲労に影響を与えている付随症状を施術します。
マッサージで血流を巡らせる
眼精疲労のマッサージ治療では、後頚部を重点的に行います。
頚で大切な筋肉が「後頭下筋群」
パソコンの文字を目で追ったり、頭を動かさずに物を見る時に使う筋肉で、眼精疲労はこの
後頭下筋群がが固まってしまった状態になっています。
また、「僧帽筋」や「胸鎖乳突筋」も眼精疲労を引き起こす筋肉で、筋肉に凝り固まると次第に「トリガーポイント」というものが形成されます。
トリガーポイントは何らかの原因によって刺激されると、他の部位に痛みを飛ばすようになります。
眼精疲労は上記の筋肉にトリガーポイントが形成された状態です。
施術では目の周りや頭の筋肉、後頭下筋群、僧帽筋を中心にマッサージを行いトリガーポイントの鎮静化を図るように施術を行います。
とくにデスクワークの方は背中の丸まりやすく、姿勢も悪くなりがちです。眼精疲労と一緒に姿勢改善を目的に全身の施術をおすすめします。
効果的なツボ
東洋医学でいうツボを治療で使うことで症状の改善や自律神経を落ち着かせる効果があります。
- 顔にある効果的なツボ
- 顔以外にある効果的なツボ
①攅竹 | 眉頭の少し下にある小さいくぼみに位置します。眼の痛み、ドライアイの症状を和らげる効果があるとされています。 |
---|---|
②太陽 | こめかみに位置するツボです。目が乾きやすい、かすんで見えるなどに効果があるとされています。 |
③魚腰 | 眉の中央にある窪みに位置します。目の充血、痛みの症状に効果があるとされています。 |
④承泣 | 眼の黒目から真下のくぼみに位置します。目のかすみ、涙目の症状に効果があるとされています。 |
⑤天柱 | 髪の生え際、首の中央にある窪みの両サイドにある筋肉の外側の部分に位置します。 頭の血流を良くしてくれるので頭痛にも効果があるとされています。 |
---|---|
⑥風池 | 首の後ろにある骨から少し中央に寄った窪みの部分に位置します。眼精疲労の他に肩こりにも効果があるとされています。 |
⑦光明 | 足の外くるぶしから親指の横幅5本分上の部分に位置します。目の周りの血流を促進させる特効穴とされています。 |
眼精疲労セルフケア
目が疲れて重い時に自宅やデスクで実践できるセルフマッサージを紹介します。
お風呂に浸かりながら行うと血行が促進されて効果倍増です
- 眉頭マッサージ
- ①両手の親指を立てて、グッドマークを作り、拳同士を合わせます。
②眉頭に親指を当てるとちょうどくぼみに指がハマる所があります。
③イタ気持ちいい強さで30秒ほど圧迫します。
(眼球を圧迫しないように注意して下さい。) - こめかみほぐし
- ①目尻と眉尻の中間地点から外側に1~2㎝ほど進んだところに少しへこむところがあります。
②両手の人差し指あるいは中指を当てます。
③イタ気持ちいい強さで圧迫しながら10円玉くらいの円を描くイメージでくるくる回します。
(30秒~60秒程度がおすすめです。) - 簡単頭皮マッサージ
- ①両手の5本の指を立てて大きなボールをつかむような形にします。
②指の腹を頭皮に当てます。
③手全体で大きな円を描くイメージで頭皮を動かすようにマッサージします。
(30秒~60秒ほど行ってください。)以上のマッサージを実践すると血流が促進され、眼の周りがほぐれスッキリします。
ぜひ実践してみてください!!