食道炎の症状・鍼灸治療について
胸焼け、呑酸は食道炎が原因です。治療を行ない食事を楽しみましょう
食道炎とは
食道の粘膜が何らかの原因で傷害され、炎症性の変化が生じた状態をいいます。菌やウィルスなどの感染、薬剤性なども原因になりますが、最も多くみられるのは逆流性食道炎です。
食道炎の特徴
逆流性食道炎は、胃の内容物が食道内に逆流し、粘膜が胃酸や十二腸液にさらされることにより発症します。食道と胃の接合部には逆流を防止する構造が備わっています。嚥下運動により弛緩する括約筋が、何らかの原因でそれ以外の時に弛緩して逆流性食道炎が起こります。ストレス、過食、過飲、肥満、胃酸過多なども原因になります。 自覚症状としては、胸やけや呑酸(すっぱい物がこみあげてくるような感じ)、嚥下障害、喉のいがいが感など。喉以外にも胸痛や背部痛を感じることもあります。 熱い物や酸の摂取で増悪するケースが多いです。
食道炎の鍼灸治療
内臓の働きを調整している自律神経のバランスを整えます。 食道、胃を含めた内臓全般の働きをあげる事にとより治癒力を高めます。また、ストレスに強い体質も作ります。 消化器系に関係しているツボを刺激し、出過ぎている胃酸を抑え、食道、胃の蠕動運動を良くし、胃酸の逆流を防ぐために下部食道括約筋の働きの増強が見込めます。
食道炎の主なツボ
天突 | 咳、喘息。 |
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膻中 | 動悸、胸の痛み、咳。 |
中庭 | 胸腹部の張り感、胸の痛み、嘔吐。 |
隔兪 | 胃腸の症状、背中の痛み。 |
肝兪 | 目の充血、眼精疲労、めまい、イライラ、飲み過ぎ。 |
天枢 | 腹部の症状、むくみ。 |
中脘 | 消化器症状、自律神経症状など。(食物からの元気を補う) |
中極 | 泌尿器の症状。 |
関元 | 泌尿、生殖器疾患、軟便、下痢に効果的。 |
大横 | 腹痛、下痢、便秘。 |
足三里 | 胃腸の症状、めまい、むくみ。疲労回復に有効。 |
三陰交 | 消化器のほか、女性疾患の特効穴。冷え症状、婦人科症状(月経不順、更年期障害など)を調節。 |
手三里 | 胃腸、上肢、目の症状、テニス肘。肩こり、寝違えを和らげる。鼻炎や蓄膿症などの鼻症状、皮膚症状、便秘の緩和。 |
合谷 | 顔の症状、目の症状、全身の気を調節するときも使用します。他に貧血を回復させる返し鍼に使われる。 |