むくみ(浮腫)の症状・鍼灸治療について
むくみは体質を改善させれば、なくなります。
むくみ(浮腫)とは
手足や顔などの身体の末端の水分が多くなって腫れる症状のことです。 毛細血管から出た水分は細胞間質液として周囲の組織を栄養とし潤した後、 細胞間質液は血管やリンパ管に吸収されて心臓に戻っていきます。 その時に、細胞から出た老廃物も除去されて、細胞は常に栄養のある新鮮な液体で満たされています。 その細胞間質液が多くなった状態が、むくみ(浮腫)です。
原因
病的なむくみ(浮腫)は、心臓、肝臓、腎臓の病気から血管、リンパ管の循環障害が原因です。 しかし、一般的な浮腫は身体を動かさないことによって、水分も動かず末端に滞ります。 特に重力に逆らって心臓に戻らなければならない足は、むくみやすい場所になります。 むくみ(浮腫)が慢性的になると、浮腫部の血流循環が悪くなり、老廃物も溜まり冷えやすくなります。 また、静脈弁に負担がかかり、弁が壊れて静脈瘤の原因になります。 病気から起こる浮腫にも気付きにくくなるので、ケアが重要になります。
むくみ(浮腫)の鍼灸治療
むくみ(浮腫)治療は変化が早く、患部周囲のツボに鍼を刺すことによって、すぐにむくみ(浮腫)が緩和されます。 しかし、長い間むくみやすかった方は、施術しても徐々に戻ってしまうので、全身の気のバランスを整える治療が必要になります。 そこで、むくみ(浮腫)と関わる臓器、脾、肺、腎の気に関わるツボや水に関わるツボを使用します。 また、冷えが強い方には、冷え症治療を合わせて行うことによって、効果が上がります。
むくみ(浮腫)の『マッサージ治療』についても、あわせてご覧ください。
むくみの主なツボ
太谿 | のどの痛み、耳鳴り、不眠、腰背中の痛み、頭痛、めまい。腎の症状に対して有効。 |
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復溜 | むくみ、胃腸の症状、腰背中の痛み。腎が弱っているときに有効。 |
三陰交 | 消化器のほか、女性疾患の特効穴。冷え症状、婦人科症状(月経不順、更年期障害など)を調節。 |
陰陵泉 | 消化器の症状、婦人科の症状、膝の痛み。 |
委中 | 腰足の痛み、ギックリ腰の時にも有効です。足のむくみ、背骨の際、頭部の痛みやこりにも有効。 |
水分 | 余分な水を体の外に排出する |
承山 | 足の痛み、腰痛。 |