胃潰瘍の症状・鍼灸治療について
胃の働きを調整しストレス緩和で快適な生活を
胃潰瘍とは
自分の胃から分泌される胃酸により、胃の粘膜を自己消化してしまい粘膜欠損が粘膜下組織(筋板)にまで達したものをいいます。胃壁に穴が開いたり、痛みを感じたりする状態です。
胃潰瘍の特徴
男性に多く、40歳代に発症しやすく、ストレスが深く関係していると言われています。また、最近ではピロリ菌との関連が指摘され、患者の65~80%にピロリ菌感染が関与しているといわれています。 自覚症状としてみぞおちあたりの膨満感、ゲップ、胸やけ、悪心、便通異常、背中の痛みなどがあります。 食後に痛み出し、食べ過ぎると痛みが持続します。空腹時に痛み、食事を摂ると痛みが軽減する場合は十二指腸潰瘍である場合が多いです。 ストレスや喫煙、暴飲暴食、睡眠不足などは胃潰瘍の原因になります。
胃潰瘍の鍼灸治療
胃経のツボを使用して、胃潰瘍の原因になっている、胃酸と粘膜を守る粘液のバランスを整えます。また、胃潰瘍が慢性化している場合は全身状態が悪化しているので、自律神経のバランスを整え全身状態を改善します。それによりストレスに対する抵抗力も高まることが見込まれます。 東洋医学的には飲食停滞、肝気犯胃、脾胃虚寒などと言われストレス(胃の場合は特にくよくよしたり、思い悩んだり)や寒さ暴飲暴食、長期にわたる薬剤の使用などは胃に負担をかけると言われています。 胃潰瘍にかかっていても痛みを感じない場合もあり、悪化し胃に穴があき初めて激痛が起こり気づく場合もありますので早期の受診をお勧めします。
胃潰瘍の主なツボ
鳩尾 | 動悸、胸の痛み、嘔吐、げっぷ。 |
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幽門 | 胃腸の症状。 |
中脘 | 消化器症状、自律神経症状など。(食物からの元気を補う) |
関門 | 胃腸の症状、食欲不振。 |
隔兪 | 胃腸の症状、背中の痛み。 |
肝兪 | 目の充血、眼精疲労、めまい、イライラ、飲み過ぎ。 |
脾兪 | 胃腸の症状、食欲不振、むくみ。 |
梁丘 | 胃腸の症状、膝の痛み。 |
胃兪 | 胃の痛み、胃もたれ。 |
陽陵泉 | 痺れ、痙攣、こむら返りに有効です。 |
上巨虚 | 腹痛、下痢などの胃腸の症状。 |
豊隆 | 咳、喘息、のどの痛み、足の痛み。 |