頭痛の症状・鍼灸施術について
頭痛の種類を見極めて痛みの原因を取り除きます
鍼灸による頭痛へのアプローチ
- 局所施術
- 緊張した頭のまわり、首、肩のまわりの筋肉を鍼灸でほぐして血流を改善し、頭痛の症状を緩和します。頭部では、筋肉の緊張緩和を目的として、緊張している筋肉中の圧痛点を使用します。痛みの原因が眼、鼻、耳、歯などにある場合はそちらの施術も行います。
- 全身施術
- 局所施術に加え、全身を施術して疲労やストレスを取り、自律神経のバランスも整えます。継続的に施術することで予防効果もあります。
鍼刺激は鎮痛や筋緊張緩和だけでなく、心のリラクゼーション効果もあります。
慢性的な頭痛をお持ちの方は全身施術をお勧めいたします。
頭痛とは
頭部に限局する痛みや不快感の総称で、深部痛や放散痛を発します。
現在、15歳以上の日本人の3人に1人(3000万人以上)が頭痛持ちといわれるほど、多くの方が頭痛で悩まされています。
頭痛の原因は様々ですが、特に明確な病気があるわけではないのに繰り返し起こる頭痛(=一次性頭痛)と、病気が原因であらわれる頭痛(=二次性頭痛)に大別できます。
頭痛の9割はこの一次性頭痛だと言われています。
一次性頭痛がいわゆる「頭痛持ち」の頭痛で、首や頭部周辺の筋肉の緊張や、頭部の血管の拡張などによって起こると考えられています。 その中でも片頭痛、緊張型頭痛(または緊張性頭痛)、群発頭痛に分けられます。
通常医療において頭痛への対処は鎮痛剤を用いることが一般的です。 鎮痛剤にはいくつかの種類がありますが主に非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)が用いられています。これらの薬には有効性もありますが、長期間の服用による胃腸障害など副作用の心配があります。 鍼灸施術は副作用などの心配なく、WHO(世界保健機構)が鍼灸施術で効果があるとすでに認定された施術法です。 頭痛が起こる原因は様々ある為、それぞれアプローチ方法は異なります。 患者様のお話を聞いた上で、お身体にあったオーダーメイドの施術をご提供致します。
頭痛の種類と特徴
- 緊張型頭痛
- デスクワークなどで長時間の同一姿勢や精神的なストレスが原因で側頭部、後頚部の筋肉が持続的に緊張することにより、循環障害を起こし頭が締め付けられるような痛みや不快感がでます。
- 片頭痛
- 片側性に痛みが起こり拍動性、反復性で慢性的な頭痛です。疲労やストレスで誘発され悪心、嘔吐、肩凝りなどの随伴症状があります。男性よりも女性に多く、年齢とともに頻度は減少するといわれています。
- 群発頭痛
- 周期的に突然起こる発作性の頭痛です。1日に数回、数分から1時間程痛みが持続し、数日から数週間続きます。男性に多く、痛くなるのはいつも決まった片側で 、痛みはかなり強烈で、目の奥をえぐられるようだったり、痛くてじっとしていられないほどです。頭痛がある間、痛みがある側の目が充血したり、涙が出たり、鼻水が出たり、額に汗をかくなどの症状を伴うことが多いです。
- その他
- 眼、鼻、歯、耳などに炎症等原因があるもの。頭蓋内にある脳腫瘍、髄膜炎、クモ膜下出血などの器質的疾患によるもの。
頭痛の東洋医学的見解
風、寒、湿、熱の外邪が体に侵入し、頭部の経絡の流れが悪くなったり、気血の流れが悪くなったりして頭痛が起こります。また、頭痛は東洋医学的な臓器の肝・腎・脾と密接に関係があるといわれています。
頭痛の主なツボ
攅竹 | 頭痛、めまい、目の充血。眼精疲労に有効。 |
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太陽 | 偏頭痛、目の症状など。 |
天柱 | 頭痛や頭重感、めまい、不眠、目の充血、眼精疲労、鼻のつまり。またむくみの緩和に有効。腎、膀胱の疲れがあるときにコリが強くなる。 |
完骨 | 頭痛や首の痛み。 |
風池 | 目や鼻の症状、風邪。難聴、耳鳴といった症状に有効。 |