むちうち症の症状・鍼灸治療について
むちうち症を甘くみてはいけません
むちうち症とは
外傷性頚部症候群ともいわれます。頭が後ろに大きく振られその反動で今度は前に大きく振られたときに生じる首の周辺の筋肉や靭帯などの軟部組織の損傷です。交通事故などで多くみられます。
むちうち症の症状
首や肩などの周辺が黙っていても痛い、動かすと痛い、人に動かされても痛いなど首の周辺に痛みを感じます。交通事故などで症状が重い場合は頭痛や倦怠感、吐き気なども訴える場合もあります。
むちうち症の鍼灸治療
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鍼灸における治療は一般に急性期(3週間程度)を過ぎて、痛みが強い、痛い場所が定まらないといった場合に行います。バレ・リュー症状といわれる首肩周辺の鈍痛、こり感、頭痛・めまいなども鍼灸の対象です。
- 局所治療
- 首の周辺のみの痛みで、他に症状がない場合は局所治療をしていきます。痛みのある周辺や、手や足のツボに鍼をしていきます。コリや痛みをとって、首や肩の動きを大きくできることが見込まれます。
- 全身治療
- 症状が全身の倦怠感や、頭痛、吐き気などもある場合は首の周辺だけを治療しても効果が期待できないので、その症状にあわせて全身治療をしていきます。痛みのある筋肉、手や腕に痺れがある場合は首の所の神経の始まり(神経根)に鍼と灸をしていきます。
むちうち症の主なツボ
肩井 | 肩、背中の痛み。不眠やストレスとのとき張ってくる場所。肩こりの特効穴で頭痛、五十肩、血圧安定に有効。 |
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天柱 | 頭痛や頭重感、めまい、不眠、目の充血、眼精疲労、鼻のつまり。またむくみの緩和に有効。腎、膀胱の疲れがあるときにコリが強くなる。 |
完骨 | 頭痛や首の痛み。 |
風池 | 目や鼻の症状、風邪。難聴、耳鳴といった症状に有効。 |
大椎 | 発熱、かぜの症状、背中のこりなど。熱の気の調節を行うツボ。 |
肺兪 | 呼吸器系の症状。 |
陰谷 | 生殖器系の問題。腎を補うためのツボ。 |
委中 | 腰足の痛み、ギックリ腰の時にも有効です。足のむくみ、背骨の際、頭部の痛みやこりにも有効。 |
崑崙(こんろん) | 頭痛、首の痛み、肩背中の引きつれ、腰痛、足首の痛み、膀胱経の症状がでやすい。足の疲れやむくみ、下痢にも有用。 |
後谿(こうけい) | 頭痛、耳の症状、目の充血、めまい。慢性や急性の腰痛。咳や痰が出るような気管支の症状にも有効。 |
絶骨 | 首のこわばり、痛み。足の甲の神経痛や関節捻挫などにも効果あり。 |
曲池 | テニス肘、喉の腫れ、腕や肘の痛み、肩や首のこり、腱鞘炎、消化器や皮膚症状にも有効。 |
外関 | 耳鳴り、肩の痛み、手首の神経痛、身体のだるさなどに有効。身体の水分代謝を整える。 |